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【新連載】公衆衛生医、骨折で入院しました

 新連載公衆衛生医、骨折で入院しました(鈴木 忠義:公衆衛生医))を公開しました。公衆衛生医である鈴木先生がご自身の入院を経験の際に気付いた・考えた様々な内容について綴っていただきました。

まず、私の公衆衛生医としての歩みをご紹介いたします。

 昭和36年神奈川県に採用されました。その年、ポリオ生ワクチンの一斉投与が始まり、前年から続いた大流行が収まりました。公衆衛生活動の実力を知り、保健所業務から離れがたくなりました。その後湯河原町の患者124人の腸チフス集団発生(昭和50年、現在のところわが国の腸チフス集団発生の最終事例)をはじめ栃木県では産業廃棄物処分場の許認可巡る問題(昭和58年)や宇都宮病院(昭和59年 精神病院内での不適切医療の報道)を経験しました。

 さらに埼玉県では幼稚園児二人の死亡で始まったしらさぎ幼稚園事件(平成2年)に遭遇しました。この原因菌O157による集団発生の死亡事例は世界で初めてと言われています。

 こうした大きな、世間の耳目を集める事件にも遭遇しましたが、この55年間の初期の頃の日常は、毎日発生する赤痢などの急性伝染病対策、国民病といわれた結核対策に追われ、さらには世界の先進国で最も遅れていた母子衛生の対策、そして単一疾患ではもっとも患者の多い「むし歯」予防に力を注ぎ、昭和50年代では増加傾向の糖尿病対策、乳がんの自己触診による早期発見の普及など、国民の健康のためになることを、時代の先端に遅れまいと必死に考えてきました。

そんな私が今回72日間におよぶ入院を経験することになったのです!

No.1 入院からリハビリまで

 自分自身の入院生活の中、改めて、学生、インターン時代の病室経験を思い出しながら、時代の変化した部分、変わらぬ部分を心の中で比較しつつ過ごしました。

No.2 「文書主義」に驚く 患者自身よりも家族の重要視?

 モンスターペイシェント対策あるいは説明・理解・納得・同意―入院患者になって「昔と変わった」と思ったことは表題の作業が行われることとその全体像でした。

 しかも患者自身である私よりも家族の重要視とも取れます。一言で言えば患者の自立性の無視と文書主義とも言える姿に驚いたのでした。

オピニオン「公衆衛生医、骨折で入院しました」
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[保健指導リソースガイド編集部]
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