ニュース
【新連載】公衆衛生医、骨折で入院しました
2016年11月01日
新連載公衆衛生医、骨折で入院しました(鈴木 忠義:公衆衛生医))を公開しました。公衆衛生医である鈴木先生がご自身の入院を経験の際に気付いた・考えた様々な内容について綴っていただきました。
まず、私の公衆衛生医としての歩みをご紹介いたします。
昭和36年神奈川県に採用されました。その年、ポリオ生ワクチンの一斉投与が始まり、前年から続いた大流行が収まりました。公衆衛生活動の実力を知り、保健所業務から離れがたくなりました。その後湯河原町の患者124人の腸チフス集団発生(昭和50年、現在のところわが国の腸チフス集団発生の最終事例)をはじめ栃木県では産業廃棄物処分場の許認可巡る問題(昭和58年)や宇都宮病院(昭和59年 精神病院内での不適切医療の報道)を経験しました。
さらに埼玉県では幼稚園児二人の死亡で始まったしらさぎ幼稚園事件(平成2年)に遭遇しました。この原因菌O157による集団発生の死亡事例は世界で初めてと言われています。
こうした大きな、世間の耳目を集める事件にも遭遇しましたが、この55年間の初期の頃の日常は、毎日発生する赤痢などの急性伝染病対策、国民病といわれた結核対策に追われ、さらには世界の先進国で最も遅れていた母子衛生の対策、そして単一疾患ではもっとも患者の多い「むし歯」予防に力を注ぎ、昭和50年代では増加傾向の糖尿病対策、乳がんの自己触診による早期発見の普及など、国民の健康のためになることを、時代の先端に遅れまいと必死に考えてきました。
そんな私が今回72日間におよぶ入院を経験することになったのです!

地域保健トップページ
掲載記事・図表の無断転用を禁じます。©2009 - 2025 SOSHINSHA All Rights Reserved.


「地域保健」に関するニュース
- 2025年08月21日
- 令和7年(1月~7月)の自殺者は11,143人 前年同期比で約10%減少(厚生労働省)
- 2025年08月21日
- 歯の本数が働き世代の栄養摂取に影響 広島大学が新知見を報告
- 2025年08月13日
-
小規模事業場と地域を支える保健師の役割―地域と職域のはざまをつなぐ支援活動の最前線―
【日本看護協会「産業保健に関わる保健師等の活動実態調査」】〈後編〉 - 2025年08月07日
- 世代別・性別ごとの「総患者数」を比較-「令和5年(2023)の患者調査」の結果より(日本生活習慣病予防協会)
- 2025年08月06日
-
産業保健師の実態と課題が明らかに―メンタルヘルス対応の最前線で奮闘も、非正規・単独配置など構造的課題も―
【日本看護協会「産業保健に関わる保健師等の活動実態調査」】〈前編〉 - 2025年07月28日
- 日本の「インターバル速歩」が世界で話題に 早歩きとゆっくり歩きを交互に メンタルヘルスも改善
- 2025年07月28日
- 肥満と糖尿病への積極的な対策を呼びかけ 中国の成人男性の半数が肥満・過体重 体重を減らしてリスク軽減
- 2025年07月28日
- 1日7000歩のウォーキングが肥満・がん・認知症・うつ病のリスクを大幅減少 完璧じゃなくて良い理由
- 2025年07月28日
- 【妊産婦を支援】妊娠時に頼れる人の数が産後うつを軽減 妊婦を支える社会環境とメンタルヘルスを調査
- 2025年07月22日
- 【大人の食育】企業や食品事業者などの取り組み事例を紹介 官民の連携・協働も必要 大人の食育プラットフォームを立ち上げ