日本産業保健師会が「新任期産業保健師養成研修」「産業保健師リーダー養成研修」を開催
参加型研修を重視し、キャリアラダーに基づいた産業保健師のための研修会
最新のトピックス解説と、産業保健師同士の貴重なディスカッションの機会
両研修とも、厚生労働省労働基準局 産業保健支援室担当官による講義「最近の労働衛生行政の動向」が行われ、新たな化学物質管理における健康診断の仕組みや、現在進められている「産業保健のあり方に関する検討会」の進捗などのトピックスも取り上げられた。
また、実践課題を用いたグループワークに時間を割き、日常業務ではなかなか得られない、同じ立場の産業保健師複数名とディスカッションする機会を重視している。グループワークの進め方も詳細に解説され、各グループに日本産業保健師会の理事がファシリテーターとして参加するなど、限られた時間を有意義に過ごすための工夫が随所になされていた。
参加者の満足度は非常に高く、後期研修に向けて「前期研修で得たものを最大限に活かして自身の職場で活動したい」といった、意欲に満ちた声が複数聞かれた。
産業保健師の継続的な育成に貢献する取り組み
現役世代の多くが「企業」に所属して、数十年に渡る長い時間を過ごす。産業保健師は職域の健康を支える重要な役割を担っており、講義のトピックスに登場した「産業保健のあり方に関する検討会」でも、業務の実態に即した見直しが期待される。
職域の健康アセスメントに貢献できる産業保健師の安定した育成は、いままさに本邦に求められているものであり、本研修会のような取り組みのさらなる発展・広がりが期待される。
【編集部註】
本年度の研修は定員に達しています。
ご参加を希望される方は来年度の募集開始をお待ちいただければ幸いです。
「一般社団法人 日本産業保健師会」について
「一般社団法人 日本産業保健師会(旧称「産業保健師活動研究会」)」は、産業保健師の職能団体として2008年3月に設立されました。職域において、労働者や事業者の健康ニーズに組織的に応えるため、産業保健師の力量の向上と法制化をはじめとした活動基盤の強化を目的として活動しており、正会員として435名が所属しています(2022年3月末現在)。
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