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喫煙は単なる健康問題ではない 「禁煙」ではなく「卒煙」目指す指導
2014年06月11日
連載「ここまで解明された喫煙・受動喫煙の害!」(村松 弘康/中央内科クリニック 院長)の第3回を公開しました。第3回は、喫煙の健康・社会問題について解説します。
<我々が伝えるべきこと>1. 誰があなたを「ニコチン依存」にしたのか
2. 受動喫煙で苦しんでいる人たちの存在
3. 子供たちへの様々な悪影響
4. 医療経済および少子高齢化社会への影響
5. 世界におけるタバコ規制の動向
(1) 誰があなたを「ニコチン依存」にしたのか
詳しくは知らなくても「タバコが体に悪い」ことは周知の事実です。しかし、分かっていてもやめられないのは、本人も気づかない内に「ニコチン依存」にさせられたからです。
ニコチン依存症は、世界保健機関(WHO)の国際疾病分類(ICD-10)でも、第5章:F17「精神及び行動の障害」に分類されています。発がん性や多くの疾病リスクがあると知りながら吸い続ける精神状態・行動は正常とは言えないのです。
禁煙治療は依存症の治療であり、禁煙補助薬の投与のみでは成功しません。一度は禁煙できても、再喫煙してしまうのです。多くの患者さんが、ニコチンへの身体的依存だけではなく、喫煙行為への心理的依存状態にあるからです。
患者さんに「誰があなたをニコチン依存にしたのか」を考えて頂きましょう。これは2013年のWHO World No Tobacco Day(WHO世界禁煙デー)のポスターです。
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