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【新型コロナ】ファイザーの新型コロナワクチンの副反応 発熱・頭痛・倦怠感は接種2回目に大幅上昇 アナフィラキシーは47件 厚労省調査
2021年03月30日

厚生労働省は、ファイザーの新型コロナワクチン「コミナティ筋注」について、先行的に接種を受けた1~2万人の医療従事者を対象とした、接種後約1ヵ月に起こった症状・疾病に関する調査を行い、このほど中間報告を公表した。2月25日までに接種を受けた2万例弱のデータをまとめたもの。
発熱、頭痛、倦怠感などの全身反応は、1回目接種よりも、2回目の接種で頻度が大幅に高い傾向が示された。
発熱、頭痛、倦怠感などの全身反応は、1回目接種よりも、2回目の接種で頻度が大幅に高い傾向が示された。
先行的に接種を受けた約2万人の医療従事者を対象に、接種後1ヵ月に起こった症状を調査
新型コロナワクチン「コミナティ筋注」の主な副反応は、頭痛、関節や筋肉の痛み、注射した部分の痛み、疲労、寒気、発熱など。また、まれに起こる重大な副反応として、ショックやアナフィラキシーがある。
2021年2月14日に特例承認となった「コミナティ筋注」の接種は、2月17日から先行対象者に開始された。2月25日に被接種者登録が終了し、1万9,808例が1回目接種を受け、コホート調査に登録された。
被接種者は、20~50代が21~25%、60歳以上が8.7%、男性33.8%、女性66.2%、医師16.7%、看護師46.6%だった。2回目接種は1万7,579例が受けた。
⚫ 接種2回目で35.6%が発熱(37.5°C以上)、1回目は3.3%
接種後8日目以降に回収した1回目接種1万9,035例(全体の96.1%)および2回目接種3,933例の健康観察日誌から、1回目接種後の発熱(37.5°C以上)は3.3%だったが、2回目は35.6%と高率であることが分かった。発熱する場合は翌日が多く、接種3日目には解熱した。
⚫ 90%超が接種部位の疼痛を自覚
接種部位の疼痛は90%を超える被接種者が自覚し(1回目接種後92.3%、2回目接種後91.9%)、接種翌日がもっとも頻度が高かった。接種3日後には軽快した。
⚫ 接種2回で発熱3割、頭痛4割、全身倦怠感6割
2009年のH1N1pdmインフルエンザワクチンNHOの2万人調査と比較すると、「コミナティ筋注」は接種部位の疼痛の頻度が明らかに高く、2回目接種後の37.5°C以上の発熱(35.6%)、頭痛(49.0%)、全身倦怠感(67.3%)が認められた。
なお、1回目接種後は、発熱(3.3%)、頭痛(21.2%)、全身倦怠感(23.2%)で、いずれも2回目が1回目より高かった。
アナフィラキシーは181件 100万回当たり81件
アナフィラキシー症状は2月21日までに接種した約58万回のうち181件報告され、国際的な基準では47件が該当し、女性は44件、男性が3件だった。100万回当たり81件の頻度だった。全員が軽快・回復しているという。
アナフィラキシーを判断するために、2つ以上の症状が突然あらわれ、急速に進行することが必須条件となる。さらに皮膚や循環器、消化器別に起きた症状をチェックし、症状の組み合わせでレベル1~5に分類し、1~3に該当すれば判断する。
2回目接種後も接種30分以内の副反応疑いが認められ。1回目、2回目接種合わせて、顔面神経麻痺を含む末梢神経障害など20例がPMDAに報告された。
なお、国内の新型コロナワクチンの接種実績は、2021年3月29日時点で、接種回数の合計が89万662回(1回目が82万5,704回、2回目が6万4,958回)となっている。
発熱、頭痛、倦怠感などの全身反応は、1回目接種よりも、
2回目の接種で頻度が高い傾向がみられた
2回目の接種で頻度が高い傾向がみられた


出典:厚生労働省、2021年
新型コロナワクチンの接種後の健康状況調査(厚生労働省)
新型コロナワクチンについて(厚生労働省)
コミナティ筋注 添付文書(医薬品医療機器総合機構)
【特集】新型コロナウイルス感染症
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