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【新型コロナ】ワクチン3回目接種後の副反応が明らかに 過半数が「身近な人にも勧める」

 岡山大学は、モデルナの新型コロナウイルスワクチンについて、追加接種(3回目接種)後の副反応について調査した。

 3回目接種後の副反応については、2回目接種後の副反応と比べ、局所反応・全身反応とも、出現割合は減少していた。また、年齢があがるほど、発熱の出現頻度は低くなった。

 さらに、6割程度の人は主観で2回目接種に比べて「軽かった」と答えた。ほとんどの人は自発的に3回目接種を受けており、過半数の人が「身近な人にも接種を勧める」と回答した。

 「新型コロナウイルスワクチン3回目接種が進行中ですが、若者世代での接種率はなかなか伸びない傾向にあります。本調査は、ワクチン接種における判断に有用な情報を提供するものと思われます」と、研究者は述べている。

 同大学は、ファイザーの新型コロナワクチンの3回目接種後の副反応についても、調査の最終報告を発表しており、3回目接種では2回目とほぼ同程度の全身副反応があらわれることが示されている。

モデルナのワクチンの3回目接種 多くは「副反応が軽くなった」

 岡山大学は、一般の人へ正確な情報提供を行うことを目的に、モデルナの新型コロナウイルスワクチン追加接種(3回目接種)後の副反応の頻度について調査した。

 この中間報告は、2022年3月16日~2022年4月11日に実施した調査の回答分を集計したもの。岡山大学に所属する教職員や学生で、1~2回目接種で、モデルナの新型コロナワクチンを接種した後、3回目に岡山大学拠点接種で同ワクチンを接種した1,256人が回答した。

 接種後の副反応については、以前行った大学拠点接種でのモデルナのワクチン初回接種後の副反応について調査の、2回目接種後の副反応に比べて、局所反応・全身反応とも副反応出現割合は減少していた。

 たとえば、2回目接種後は37.5度以上の発熱は88.0%だったが、3回目接種後は66.2%となった。3回目接種後の副反応は、接種翌日まで続いた割合がもっとも高く、接種3日目以降まで持続する割合は低くなった。

 また、年齢別の比較では、年代別の回答者数の多寡により影響を受けていたが、年齢が若いほど、発熱の出現頻度が高くなっていた。

 3回目接種後の各局所副反応の強さを、2回目接種後と比べたところ、局所反応・全身反応とも、軽かったという回答が、重かったという回答より多くなった。また、副反応全般では、6割程度の人は2回目接種に比べて軽かったと答えた。

 さらに、ほとんどの人が自発的に3回目接種を受けており、6割程度の人は「身近な人にも接種を勧める」と回答した。

 「武田/モデルナのワクチンは、副反応の頻度の高さが心配されていますが、接種量が半分になったこともあり、3回目接種では2回目接種後と比べて、副反応の頻度が少なくなっており、多くの方が副反応は軽くなったと回答していました」と、研究者は述べている。

 「大体の副反応は接種翌々日には落ち着いています。接種を考える際の判断や準備の参考にしていただけますと幸いです」としている。

ファイザーのワクチンの3回目接種
8割が「身近な人にも勧める」 最終報告

 岡山大学は、ファイザーの新型コロナワクチンの3回目接種後の副反応についても、調査の最終報告を発表しており、3回目接種では2回目とほぼ同程度の全身の副反応があらわれることが示されている。

 調査の対象となったのは県内の5ヵ所の重点医療機関で勤務する、ファイザーのワクチンの3回目接種を受けた医療従事者2,176人。

 副反応としては、局所反応は痛みが91.3%、腫脹が41.6%、全身反応は倦怠感が70.0%、筋肉痛が51.7%、頭痛が44.5%、発熱が38.0%の人にそれぞれあらわれた。

 発熱は、年齢が若いほど報告が多く、接種の翌日にあらわれ、多くは2日後に消失した。68.3%の人が解熱鎮痛剤を服用した。

 3回目接種では、2回目接種に比べて、「副反応が重かった」と答えた人は39.1%。一方で、「軽かった」と答えた人も36.5%に上った。

 3回目接種を受けた理由は、「職場で感染を広げないため」「自分の感染を防ぐため」「身近にいる人たちへ感染を広げないため」「感染した場合の重症化を防ぐため」が多かった。

 ほとんどの人は、自発的に3回目ワクチン接種を受けており、8割の人は「身近な人にも3回目接種を勧める」と回答した。

新型コロナの3回目ワクチン接種について、医療従事者の79.3%が「身近な人にも勧める」「ワクチンの種類によっては勧める」と回答
出典:岡山大学、2022年

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科疫学・衛生学分野
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