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【新型コロナ】ウォーキングなどの運動でうつや不安を解消 座ったままの時間が長いとうつリスクが上昇
2021年11月16日
新型コロナの拡大により、家に閉じこもる時間が増え、座ったままの時間が増えた人が多い。
座ったままの時間が長い生活を数週間続けていると、メンタル不調になりやすいことが明らかになった。
コロナ禍でアルコールの摂取が増えた人も多い。
ウォーキングなどの運動を少し行うだけでも、メンタルヘルスや気分を改善できる可能性がある。
「運動は最良の薬になります」と、専門家はアドバイスしている。
座ったままの時間が長い生活を数週間続けていると、メンタル不調になりやすいことが明らかになった。
コロナ禍でアルコールの摂取が増えた人も多い。
ウォーキングなどの運動を少し行うだけでも、メンタルヘルスや気分を改善できる可能性がある。
「運動は最良の薬になります」と、専門家はアドバイスしている。
座ったままの時間が長いとうつ病のリスクが上昇
新型コロナの拡大により、外出の禁止や自粛が行われた結果、家に閉じこもる時間が増え、座ったままの時間が増えた人が多い。
米アイオワ州立大学の研究によると、座ったままの時間が長い生活を数週間続けていると、メンタルが不調になりやすくなり、うつ病のリスクが上昇する。新型コロナの拡大により行動が制限された人が多く、うつ病はますます深刻な問題になっている。
「座ったままの時間が長いと、明らかに身体と精神に悪い影響があらわれます。しかし、そのことに気が付いていない人は多いのです」と、同大学運動学部のジェイコブ マイヤー氏は言う。
マイヤー氏らは、運動・身体活動とウェルビーイング(身体的・精神的・社会的な幸福)の関係について研究している。
運動不足だとうつ症状から回復しにくい
今回の研究で、米国の50州とコロンビア地区の3,000人超を対象に、2020年3月に調査を行った結果、多くの人が新型コロナの拡大の影響を受け、運動・身体活動を減らしていることが分かった。
新型コロナの以前に、運動ガイドラインで推奨されている週に2.5~5時間の活発な運動を行っていた人でも、新型コロナの拡大により運動や身体活動を32%減少させていた。
さらに多くの人は、運動不足により気持ちが落ち込んだり、不安や孤独を感じることが多くなったと回答した。
マイヤー氏らは、2020年4月~6月に毎週、同様の調査を行った。8週間でコロナ禍に順応しメンタルヘルスが改善した人もみられたが、座っている時間が長いままの人は、うつ症状からの回復が良好でない傾向があることが明らかになった。
運動を少し行うだけでもメンタルヘルスや気分を改善できる
「運動やエクササイズにより、心身の健康を増進できる可能性があります。しかし、生活スタイルは一度身についてしまうと、それを変えたり、新しいことを開始するのは難しいものです」と、マイヤー氏は言う。
「運動を少し行っただけでも、メンタルヘルスや気分を改善できることを多くの人に知ってもらい、運動を自分の生活に組みこむ方法をみつけるためにサポートすることが必要です」としている。
マイヤー氏は、リモートワークをしている人にも、座っている時間が長くなったら、ときどき仕事を中断して休憩をとり、体を動かすことを勧めている。
「パソコンから離れてデスクの前を少し歩いたり、自宅の周りを数ブロック歩くといった工夫をするだけでも、運動不足の解消につながります。少しでも運動する機会をみつけて体を動かすことが、身体と精神に利益をもたらします」とアドバイスしている。
コロナ禍でアルコールの飲み過ぎが増加
ニューヨーク大学の研究によると、不安症やうつ病のリスクのある人は、メンタルヘルスの問題がない人に比べ、新型コロナの拡大の影響を受けて、アルコールを飲む量が増えやすい。
新型コロナは、社会的な隔離と日常生活の混乱を引き起こし、経済的困窮、病気、感染への恐怖など、多くのストレッサーを生み出した。
その結果、不安やうつ病のある高齢者では飲酒量を増やした人が多く、若い世代の人でも飲酒量の増加がみられるという。
「アルコールは適度に飲んでいれば、ストレス解消やトラウマ的な出来事に対処するのに効果的ですが、飲み過ぎると心身に悪い影響が出てきます」と、同大学社会医学部のアリアドナ カパソ氏は言う。
メンタル不調の人は飲酒量を増やしやすい
カパソ氏らは、2020年3月と4月に米国の50州の成人5,850人を対象に、オンライン調査を実施した。
その結果、パンデミック中に29%は飲酒量を増やし、20%は飲酒量を減らし、51%は変化がないとそれぞれ回答した。うつ病のある人は、飲酒量を増やした可能性が64%高く、不安症のある人は41%高かった。
不安やうつ病のある高齢者は、飲酒量が増加した割合が2倍高く、40歳未満の成人でも、40%が飲酒量の増加を報告した。
「不健康な飲酒を続けてしまう人に対するサポートが必要です。とくにメンタルヘルスの問題を抱える人々には積極的な支援を行う必要があります」と、同大学グローバル公衆衛生学部のイェシム トーザン氏は言う。
「また、過度のアルコール摂取のリスクについて、年齢層ごとに公衆衛生のメッセージを効果的に伝えることも重要です」としている。
運動で不安を効果的に解消できる 運動は最良のクスリ
High Sitting Time Is a Behavioral Risk Factor for Blunted Improvement in Depression Across 8 Weeks of the COVID-19 Pandemic in April-May 2020(Frontiers in Psychiatry 2021年10月1日)
Drinking during COVID-19 up among people with anxiety and depression(ニューヨーク大学 2021年1月19日)
Increased alcohol use during the COVID-19 pandemic: The effect of mental health and age in a cross-sectional sample of social media users in the U.S.(journal Preventive Medicine 2021年4月)
Anxiety effectively treated with exercise(ヨーテボリ大学 2021年11月9日)
Effects of exercise on symptoms of anxiety in primary care patients: A randomized controlled trial(Journal of Affective Disorders 2021年10月10日)
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