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【新型コロナ】テレビやスマホの見過ぎで若者の過食や肥満が増えた ジャンクフードの食べ過ぎで睡眠障害も

 新型コロナ拡大の影響で、パソコンやスマホ、テレビ、ゲーム・アプリなど、スクリーンの前で過ごす「スクリーンタイム」が増えている。
 スクリーンタイムの長い子供たちは、1年後に過食や肥満になる危険性が高いことが、1万人以上の子供を対象とした調査で分かった。
 また、ジャンクフードの摂取頻度が高い若者ほど、睡眠障害のリスクが高いことが、64ヵ国の17万人以上の高校生を対象とした調査でも明らかになっている。
 新型コロナの影響で、スクリーンタイムが増え、高カロリーのジャンクフードの消費も増えている。こうした不健康な生活スタイルを見直すことが必要だ。
コロナ禍でテレビやスマホなどの「スクリーンタイム」が増えた
 新型コロナ拡大の影響で、パソコンやスマホ、テレビ、ゲーム・アプリなど、スクリーンの前で過ごす「スクリーンタイム」が増えている。スクリーンタイムが健康にもたらす悪影響が懸念されている。

 9~10歳の時点でスクリーンタイムの長い子供たちは、1年後に過食や肥満になる危険性が高いことが、カナダのトロント大学や米国のカリフォルニア大学の研究で明らかになった。

 研究グループは、小児や若者の脳発達について調査している米国で最大の長期研究である「若年脳認知発達研究」(ABCDスタディ)に登録された9〜11歳の1万1,025人の子供のデータを分析した。データは2016~2019年に収集された。

 その結果、子供ではそうしたソーシャルメディアに費やす時間が1時間増えるごとに、1年後に過食になるリスクが62%高くなることが示された。また、テレビやビデオ、映画、ストリーミングどの視聴が1時間増えるごとに、1年後に過食になるリスクが39%高くなることも分かった。
子供の頃の習慣は大人になっても続く
 「テレビやスマホなどの画面に注意を引き付けられていると、高カロリーの清涼飲料やフライドポテトなどのジャンクフードを食べ過ぎるのをやめられなくなるおそれがあります。また、テレビやネットには多くの食品広告が流れており、それを見て食欲をコントロールできなくなります」と、カリフォルニア大学小児科のジェイソン ナガタ氏は指摘する。

 「子供の頃のそうした習慣は成人してからも受け継がれ、肥満や心臓病、2型糖尿病のリスクを上昇させます。子供の頃から食事や運動など、健康的な生活スタイルを身につけることが大切です」としている。

 過食の特徴は、短期間に大量の食品を食べることや、食欲のコントロールを失った感覚や、その後に罪悪感を感じやすいことなどだ。人目から隠れて食べたり、不快な満腹感を得られるまで食べ続けてしまうケースもある。
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メディアやスマホの使用について家庭で話し合いを
 今回の調査は新型コロナのパンデミックの前に実施されたが、スクリーンタイムが長くなっている影響は、新型コロナの拡大下でより深刻だと考えられる。

 「リモート教育、ユーススポーツの中止、社会的孤立などの影響で、子供たちは現在、前例がないほどスクリーンタイムにさらされています。スクリーンタイムが若者の現在や将来の幸福にどのように影響するかについて、さらなる研究が必要です」と、トロント大学社会福祉学部のカイル ガンソン氏は述べている。

 「モバイルやパソコンでインターネットを利用した、リモートでの教育や社会交流にはメリットもありますが、過度のスクリーンタイムを抑制することで、過食や肥満のリスクを軽減できる可能性があります。メディアの視聴やスマホの使用について、家庭で話し合う時間をもつことが大切です」としている。
若者の睡眠障害はジャンクフードを食べ過ぎが原因?
 10代の若者で、高カロリーのソフトドリンクやハンバーガー、フライドポテトなどのジャンクフードを食べ過ぎが、睡眠の質の低下につながっていることも明らかになった。これはオーストラリアのクイーンズランド大学などの研究によるもの。

 「ソフトドリンクやファストフードを頻繁に摂取することが、若者の睡眠障害と強く関連している可能性があります」と、クイーンズランド大学健康リハビリテーション学部のアサド カーン氏は言う。

 「このことが、世界の64ヵ国の17万5,261人の高校生を対象に、不健康な食事とストレス性の睡眠障害について調査したはじめての研究で示されました。カフェインを多く含む炭酸飲料や、エネルギー密度が高く栄養価が低いファストフードを頻繁に摂取している若者ほど、睡眠障害が多くみられました」。

 若年期の質の悪い睡眠は、うつ病や不安、認知発達に悪影響を及ぼし、成人してから肥満や2型糖尿病などの健康問題を引き起こす原因になるという。
ファストフードを週に4日以上食べている男子は睡眠障害が55%多い
 研究では、若者全体で7.5%がストレス性の睡眠障害と判定され、この傾向は男性よりも女性の方が多かった。1日にソフトドリンクを3杯以上飲んでいる10代の若者は、1杯しか飲んでいない若者に比べ、睡眠障害と判定される割合が55%高かった。

 また、週に4日以上ファストフードを食べている若者は、1回しか食べない若者に比べ、睡眠障害の割合が男性では55%高く、女性では49%高かった。

 「ソフトドリンクを1日に3回以上、ファストフードを週に4日以上摂取することは、多くの国で睡眠障害と有意に関連していました。この傾向は、高所得国の10代の若者でもっとも多くみられました」と、カーン准教授は言う。
ストレス管理と睡眠の質の向上をはかる介入が必要
 世界保健機関(WHO)は、学校の教育活動を通じて、子供や若者の健康増進をはかるプログラムである「世界学校保健イニシアチブ」を1995年に開始した。今回の調査は、WHOが2009~2016年に64ヵ国を対象に収集した「世界学校・学生健康調査」(GSHS)のデータをもとにしている。

 「ストレス性の睡眠障害は男子よりも女子でより多くみられました。女子を優先的にターゲットとして、ストレス管理と睡眠の質の向上をはかる介入が必要です」と、カーン准教授は指摘する。

 「学校環境を整備し、炭酸飲料やファストフードへのアクセスを制限したり、ソフトドリンクの売り上げを減らすために課税するなどの方法が有効かもしれません。子供の生活習慣は家庭環境に大きく影響されるため、家庭を中心に、健康的な食事を推進することも重要です」としている。

Excessive social media use linked to binge eating in US preteens(トロント大学 2021年3月1日)
Contemporary screen time modalities among children 9-10 years old and binge‐eating disorder at one‐year follow‐up: A prospective cohort study(International Journal of Eating Disorders 2021年3月1日)
Junk food linked to sleep problems in teens(クイーンズランド大学 2020年12月22日)
Association of carbonated soft drink and fast food intake with stress-related sleep disturbance among adolescents: A global perspective from 64 countries(EClinicalMedicine 2020年12月21日)
Global school health initiative(世界保健機関)
Global school-based student health survey(GSHS)(世界保健機関)
[Terahata]

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