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【新型コロナ】感染すると嗅覚障害と味覚障害が引き起こされる 57%に嗅覚障害、40%に味覚障害
2021年07月30日

新型コロナウイルス感染症による嗅覚、味覚障害についての調査結果を、日本耳鼻咽喉科学会と金沢医科大学の研究グループがまとめた。
病院やホテルに療養中のCOVID-19患者の57%に嗅覚障害が、40%に味覚障害が認められた。全体の37%は嗅覚・味覚の両方の障害がみられた。
COVID-19の治癒にともない、嗅覚障害と味覚障害は早急に消失することも示された。
病院やホテルに療養中のCOVID-19患者の57%に嗅覚障害が、40%に味覚障害が認められた。全体の37%は嗅覚・味覚の両方の障害がみられた。
COVID-19の治癒にともない、嗅覚障害と味覚障害は早急に消失することも示された。
新型コロナ感染で嗅覚障害・味覚障害が発生
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)では、発症早期に嗅覚、味覚障害が発生することが知られているが、日本での発生頻度と予後は十分に知られていない。
そこで研究グループは、日本でのCOVID-19による嗅覚障害、味覚障害の発生頻度や特徴を把握し、どの程度の期間症状が持続するかや、その予後を把握することを目的に、2021年2~5月に、20~59歳までの病院やホテルに療養中のCOVID-19患者を対象に調査を行った。
症状に関するアンケートと嗅覚、味覚検査を患者自身に実施してもらい、インターネットで回答を得た。アンケート回答者に、発症1ヵ月後に電子メールで2回目の回答と嗅覚、味覚検査実施の依頼を送付した。入院やホテル療養中の回答者は251人、そのうち検査実施者は119人だった。
研究は、日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の村上信五理事長や、金沢医科大学医学部耳鼻咽喉科学の三輪高喜教授らによるもの。
57%に嗅覚障害を、40%に味覚障害 37%は嗅覚・味覚の両方の障害が
嗅覚・味覚の⾃覚症状についての
アンケート結果(⼊院・療養中)
アンケート結果(⼊院・療養中)

n=251
出典:日本耳鼻咽喉科学会、2021年
⾃覚症状に対するアンケート結果と嗅覚・味覚検査の点数分布(⼊院・療養中)

n=119
出典:日本耳鼻咽喉科学会、2021年
研究結果は、厚生労働科学特別研究事業により行われ、厚生労働省アドバイザリーボードから公開された。
研究グループは、「今後、引き続き、3ヵ月後、6ヵ月後の改善率を、本研究とは別にアンケートシステムで引き続き追跡するとともに、後遺障害に対する治療方法を検討し、⽇本⽿⿐咽喉科学会でも報告する予定」としている。
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会金沢医科大学医学部耳鼻咽喉科学
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