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【新型コロナ】モデルナ製COVID-19ワクチン 厚労省が副反応を報告 いずれも症状は「重くない」
2021年06月11日

厚生労働省は、厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)で、5月21日に承認されたモデルナ社のコロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」による副反応の報告事例を公表した。
国内での接種が始まった5月22日~30日までの時点で17例の副反応が疑われる症状が報告されていた。いずれも症状の程度は「重くない」と評価され、アナフィラキシーや死亡例は確認されなかった。
国内での接種が始まった5月22日~30日までの時点で17例の副反応が疑われる症状が報告されていた。いずれも症状の程度は「重くない」と評価され、アナフィラキシーや死亡例は確認されなかった。
アナフィラキシーおよび死亡例の報告はなし
公表資料によると、5月22日~30日の「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」の推定接種者数は、9万241人だった。このうち、49~96歳の男女計17例でワクチン接種による副反応が疑われる症状が医療機関から報告された(報告頻度は0.02%)。
17例いずれも接種当日に症状が発生しており、過敏症、血管迷走神経反射、感覚異常、皮疹・発疹・紅斑、頭痛、血圧上昇、浮動性めまい、悪心・嘔吐、羞明、冷感、動悸、咽頭刺激感、口腔咽頭不快感、そう痒症、蕁麻疹が報告された。なお、5月30日までの時点でのアナフィラキシーおよび死亡例の報告はなかった。
同剤はメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン。SARS-CoV-2のスパイクタンパク質の設計図となるmRNAを脂質の膜に包んだ製剤。同剤を接種し、mRNAがヒトの細胞内に取り込まれると、このmRNAをもとに細胞内でウイルスのスパイクタンパク質が産生され、スパイクタンパク質に対する中和抗体産生および細胞性免疫応答が誘導されることで、SARS-CoV-2による感染症の予防ができると考えられている。1回目の接種後、通常、4週間の間隔で2回目の接種を受ける必要がある。
同剤の国内における臨床試験での、各回接種後7日目までの安全性の評価によると、主な有害事象の発現割合は下記の通り――。▼注射部位疼痛(1回目82.7%、2回目85.0%)、▼頭痛(1回目13.3%、2回目47.6%)、▼疲労(1回目18.7%、2回目63.3%)、▼筋肉痛(1回目37.3%、2回目49.7%)、▼倦怠感(1回目18.7%、2回目63.3%)、▼38℃以上発熱(1回目2.0%、2回目40.1%)
モデルナ「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」 国内における臨床試験
各回接種後7日目までの主な有害事象の発現割合
モデルナ「COVID-19ワクチンモデルナ筋注」 添付文書 適正使用ガイド (医薬品医療機器総合機構)各回接種後7日目までの主な有害事象の発現割合

厚生科学審議会 (予防接種・ワクチン分科会 副反応検討部会)
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