ニュース

【新型コロナ】感染患者の4人に1人に後遺症 女性は倦怠感、味覚・嗅覚障害、脱毛が出やすい 日本人457人を調査

 国立国際医療研究センターは、新型コロナ罹患後の後遺症について、長期的な疫学的調査を行い、後遺症があらわれるリスクを明らかにした。調査は、新型コロナ罹患後の患者を対象に行い、457人から回答を得た。回答者の8割以上は軽症者だった。

 4人に1人(26.3%)が罹患後半年経過した後も何らかの後遺症が出ていて、軽症者でも後遺症が長引くケースがあることが分かった。

 女性の方が、▼倦怠感、▼味覚・嗅覚障害、▼脱毛があらわれやすく、若年者ほど味覚嗅覚障害があらわれやすいことが示された。

 「2回のワクチン接種は、新型コロナの後遺症を予防する観点からも有用である可能性があります」と、同センターでは述べている。
日本人を対象に新型コロナ罹患後に半年以上追跡して調査
 これまで、新型コロナには後遺症があることが、国内外で報告されている。国内のいくつかの調査で、中等症以上の患者で、退院後3ヵ月の時点で肺機能低下の後遺症があったことが報告されている。

 また、軽症者などでも、診断後6ヵ月の時点で80%は罹患前の健康状態に戻るものの、一部で症状が遷延すると、生活の質の低下、不安や抑うつ、睡眠障害の傾向が強まることが分かっている。嗅覚・味覚障害のみられた人では、退院後1ヵ月までの改善率は嗅覚障害60%、味覚障害84%だった。

 一方で、日本人を対象に罹患後半年以上追跡し、後遺症があらわれるリスクを調べた調査はこれまでなかった。

 そこで、国立国際医療研究センターは、2020年2月~2021年3月に同センター病院の新型コロナ回復者血漿事業スクリーニングに参加した患者を対象に、アンケート調査を行った。
6ヵ月経過時点で26.3%に後遺症
 457人の回答者の年齢の中央値は47歳、50.5%が女性、何らかの基礎疾患をもつ人は46.4%、重症度は軽症が84.4%、中等症が12.7%、重症が2.9%だった。また、発症日からアンケート調査日までの期間の中央値は248.5日だった。

 発症時もしくは診断時から6ヵ月経過時点で、73.7%が無症状であり、26.3%に何らかの症状を認められた。また、発症時もしくは診断時から12ヵ月経過時点で91.2%が無症状で、8.8%に何らかの症状が認められた。

 倦怠感、味覚障害、嗅覚障害、脱毛といった後遺症について解析した結果、男性に比べて女性ほど倦怠感、味覚・嗅覚障害、脱毛が出現しやすく、味覚障害が遷延しやすいことが分かった。

 また、若年者、やせ型であるほど味覚・嗅覚障害があらわれやすいことも分かった。抗ウイルス薬やステロイドなどの急性期治療の有無と後遺症の出現については、明確な相関はみられなかった。

発症(診断)からの日数と何らかの後遺症が残る患者の割合

発症(診断)からの日数と急性期から遷延症状を呈する患者の割合

発症(診断)からの日数と回復後に出現する後遺症を有する患者の割合

出典:国立国際医療研究センター、2021年
ワクチン接種は後遺症の予防にも寄与
 今回の研究では調査していないものの、新型コロナワクチンを2回接種していた人は、新型コロナ罹患後に症状が28日間以上遷延しにくく、このことから、ワクチン接種は発症予防や重症化予防だけではなく、後遺症の予防にも寄与する可能性があるとしている。

 「もっとも重要な後遺症の予防は、新型コロナに罹患しないことであり、基本的な感染対策が重要と考えられます」と、同センターでは述べている。

厚生労働省が配布しているポスター

国立国際医療研究センター
Risk factors associated with development and persistence of long COVID(medRxiv 2021年9月23日)
>> 新型コロナ ニュース一覧へ
[Terahata]

「特定保健指導」に関するニュース

2021年12月21日
特定健診・保健指導の効果を10年間のNDBで検証 体重や血糖値が減少し一定の効果 ただし体重減少は5年後には減弱
2021年12月21日
【子宮頸がん】ワクチン接種を受けられなかった女性へのキャッチアップが必要 子宮頸がん検診で異常率が上昇
2021年12月21日
肥満や糖尿病の人ではFGF21の抗肥満作用が低下 朝食抜き・毎日飲酒・喫煙といった生活スタイルが影響
2021年12月21日
【申込開始】今注目のナッジ理論、感染症に関する教材が新登場!遠隔指導ツールも新作追加! 保健指導・健康事業用「教材・備品カタログ2022年版」
2021年12月20日
牛乳を毎日コップ1杯飲んでいる女性は脳卒中のリスクが低下 牛乳に血圧を下げる効果が?
2021年12月20日
「住環境」は健康増進にも影響 「断熱と暖房」が血圧や住宅内での活動量に寄与 足元が暖かいことも大切
2021年12月13日
早食いは肥満や体重増加につながる ゆっくり味わってよく噛んで食べるとエネルギー消費量を増やせる
2021年12月13日
【新型コロナ】子供の心の実態調査 食事を食べられなくなる「神経性やせ症」の子供がコロナ禍で増加
2021年12月13日
【新型コロナ】ファイザーのワクチンの3回目接種はオミクロン株にも効く? 抗体価は半分に減るものの2回接種より25倍に増加
2021年12月13日
【新型コロナ】日本人はなぜ感染・死者数が少ない? 風邪でつくられた免疫が新型コロナにも有効に働いている可能性 理研
無料 メールマガジン 保健指導の最新情報を毎週配信
(毎週木曜日)
登録者の内訳(職種)
  • 産業医 3%
  • 保健師 46%
  • 看護師 10%
  • 管理栄養士・栄養士 19%
  • その他 22%
登録はこちら ▶
ページのトップへ戻る トップページへ ▶