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【新型コロナ】感染拡大を抑えるためにワクチンが必要 ワクチンに対する誤解も 「夏休みには移動を控えて」

 新型コロナウイルスのなかでも感染力の強いデルタ型変異株(デルタ株)が、日本でも爆発的に広がり、全国的にも感染が急拡大している。
 専門家は強い危機感をあらわし、「夏休みには都道府県を越えた移動を控えて」「政府は早期に国民全体にワクチンが行き渡るよう供給してほしい」と、新たな強い対策の必要性を求めている。
 「新型コロナの感染拡大防止に、ワクチンの普及が欠かせない」「ワクチン接種を正しく理解してほしい」と注意も呼びかけられている。
新型コロナの感染者は50代以下が95%
 東京都では7月31日に、新型コロナの感染が確認された人がはじめて4,000人を超えた。全国でも感染者は1万人を超えている。すでに、コロナ感染が確認されたが入院できず、自宅療養を余儀なくされている患者が多数出ている。

 感染力の強いコロナ変異株の感染者は、50歳代以下で増加している。東京都新型コロナウイルス感染症対策本部は8月3日、感染力が強い新型コロナの変異株スクリーニング状況(変異株PCR検査など)を公表した。

 感染者がもっとも多い東京都で、健康安全研究センターと民間検査機関などで実施した検査1,370例のうち、1,049例が陽性だった。年代別では、50歳代以下が全体の約95%を占めた。

 陽性例を年代別にみると、20歳代(382例)がもっとも多く、30歳代(198例)、40歳代(153例)、50歳代(116例)、10歳代(94例)、10歳未満(57例)、60歳代(33例)と続く。

 20~40代を中心に急速な感染拡大が続いている一方で、ワクチン接種が進んでいる65歳以上の新規感染者はわずか約5%にまで低下している。

 東京都だけでなく全国的に、ワクチン接種をまだ受けておらず、活発に動くことの多い、働き盛りの若い人や壮年層を、感染力が高いデルタ株ウイルスが襲っている状況にある。
移動を抑え、ワクチン接種を推進し、検査を活用
 感染拡大により、医療提供体制への負荷はさらに増しており、危機的状況にある。医療のひっ迫を改善・回避するためには、「感染拡大を抑えること」「ワクチンの接種をより推進すること」しか道はない。

 日本病院会・日本医療法人協会・全日本病院協会・日本精神科病院協会がつくる四病院団体協議会(四病協)は、「感染拡大防止のために、政府はあらゆる手段を講じてほしい」と、緊急声明を発した。

 声明では、感染拡大を抑えるために、国民・政府・医療が一体となって感染症の拡大防止に力を注ぐことが重要として、次のことを強いメッセージとして打ち出している。

(1) これまで連休や年末年始での感染の急拡大がみられている。これから本格化する夏休みには、さらなる感染拡大が懸念される。都道府県を越えた移動を極力抑える施策を講じるべき。

(2) ワクチンの接種をより推進することで、重症化率を抑制することが期待できる。早期に国民全体にワクチンが行き渡るよう供給してほしい。

(3) 感染経路を断つことによる感染拡大防止策は、もはや限界に達している。抗原検査を活用し、より強力な感染源対策を講じるべき。

(4) 新型コロナに対応した医療と通常の医療を両立することが重要。通常医療を提供できずに、平時であれば救えた命を失うことはあってはならない。そのためにも、政府に対して、感染拡大をくいとめるため、あらゆる手段を講じることを求める。
感染拡大防止にワクチンの普及が欠かせない
 日本感染症学会は「COVID-19ワクチンに関する提言(第3版)」を7月27日に公表。「日本でも新型コロナワクチンの医療従事者・高齢者への接種が進み、その効果はあらわれている。新型コロナの感染拡大防止に、ワクチンの普及が欠かせない」としている。

 ファイザー、モデルナ、アストラゼネカのワクチンが承認されており、日本でも従来の不活化ワクチンや組換えタンパク質ワクチンを含め、さまざまな方法によるワクチン開発が進められ、すでに臨床試験が開始されたものもある。

 一方、新型コロナのワクチン接種についての調査では、「できるだけ早く接種したい」という人が過半数を占めるものの、「もう少し様子をみたい」「接種したくない」という人も少なくないことが示されている。

 ワクチンの副反応が比較的出やすいとされる20~30代の女性で、とくに消極的な傾向がみられる。接種に消極的な理由としては、「副反応が心配だから」がもっとも多い。

 これまでに認められている副反応として、「注射した部分の痛み」「疲労」「頭痛」「筋肉」「関節の痛み」などがある。まれな頻度であるものの、「アナフィラキシー(急性のアレルギー反応)」も報告されている。

 接種後にもしもアナフィラキシーが起こっても、すぐに対応ができるよう、予防接種の会場や医療機関では治療の準備がされている。
新型コロナワクチンもゼロリスクではない
 米国やイスラエルでは、ワクチン接種率は60%程度で頭打ちになるというデータが出ており、ワクチンの接種率の向上は課題になっている。ワクチン接種後は感染力の強いデルタ株に対しても、効果は少し減衰するものの確実に中和抗体ができるというデータも出ており、ワクチン接種はやはり重要だ。

 「ワクチンの副反応とは、ワクチン自体によって誘導された健康上不利益なことまたはそれが疑われるものですが、副反応がまったくないワクチンはありません」と、日本感染症学会では説明している。

 「現在までの情報では、ファイザーとモデルナのmRNAを用いた新型コロナワクチンの有効性は高く、副反応も一過性のものに限られ、アナフィラキシー以外には重篤な健康被害はみられていません。アストラゼネカのウイルスベクターワクチンでは、血栓塞栓イベントが報告されていますが、その頻度は決して高くありません」としている。

 「ワクチンも他の薬剤と同様にゼロリスクはありえません。病気を予防するという利益と副反応のリスクを比較して、利益がリスクを大きく上回る場合に接種が推奨されます」として、「長期的な有効性や安全性の点でまだ不明な点はありますが、日本でも承認されたすべての新型コロナワクチンが実際に使用されることが望まれます」と呼びかけている。

新型コロナウイルス感染症について(厚生労働省)
新型コロナワクチンについて(厚生労働省)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連情報について(国立感染症研究所)
新型コロナウイルス感染症(日本感染症学会)
公益社団法人 全日本病院協会
東京都防災ホームページ(東京都総務局総合防災部防災管理課)
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